MECAT-SHIMAサービス誕生秘話(有限会社平川製作所Webサイトより転載)
「しま」のMECAT MECAT-SHIMA
うちの軒先で生まれた野良のオスネコが2015年9月24日、永眠しました。
生まれて暫くは元気でしたが、次第に動けなくなり、ついには母ネコが見捨てて置き去りにしてしまい、6月に保護しました
が、「極度の栄養不良、内臓奇形。致命的脳障がいがある。治療しても1週間もつかどうか・・・。」の絶望宣告。それでもネコらしい高度な頭脳は正常、立ち上がることはできないものの、しぐさもろもろ健康なネコと変わりません。
「できることは全てやろう。」と「しま」と名付けてかわいがり、宣告を大幅に超える3ヶ月、生きましたが、やはり脳障がいは如何ともし難く、ついに昇天しました。ただ、脳の大きな血管が切れたため、あっという間の幸せな最期であったこと、できることは全てしてやることができた(動物病院がすぐ近くにあることから、心停止約1分後からの手厚い蘇生術も施してやることができました。)ことから、悔いはありません。
人なつっこく誰にでも愛想をふりまき、賢かった。でもこういう子は早く天に召されてしまうものなのでしょうか。
いろいろご意見はあると思いますが、もう二度と不幸なことにならないよう、野良の母ネコは捕獲し、不妊手術をして保護しました。(これで会社は、先に転がり込んでいた猫とあわせてにぎやかなことに。)
短命だったものの、皆に楽しい想い出をたくさん残していってくれたしま、しまへの感謝の心を忘れないため、またしまにはこれからも、天国で遊んでばかりいないで、たまには皆のところに帰ってきて欲しいことから、形見のしまの毛でMECATを作りました。
オーディオテクニカ社製、ATH-S100ベースとし、加水分解する材料を用いた部品を全撤去、作りなおし、鉄ネジなどもステンレスネジなどとして、大幅に耐久性を向上させました。
黒毛のしまにあわせ、ブラックのベース機です。ほんわか、遊び大好きのしまですから、その性格を考え、音は最高レベルのリスニングモデル(楽しい音)に調整しました。
さあこれでしまは、たまには帰ってきてくれるでしょうか。
手厚い治療、看護も及ばず、早くにこの世を去ったしま、最期を看取って下さいました動物病院様からも御花を頂戴し、しまの祭壇に奉げました。
しまは、保護してからはずっと、事務室の中で皆と一緒だった猫、しまの魂がいつでも好きなときにここに帰ってこられるように、しまのMECATはこれからずっと事務室の中です。
そして、しまの葬儀と埋葬が終わった夜のことです。
夢に、すっかり元気になったしまが現れました。「あれ~しまちゃん。そっちはどうかね?歩けるようになったんだね。」いつものように愛想よく「にゃ~ん」と応えた後、しまはなぜか、MECATを咥えてトコトコ歩き始めました。
「おいおい、それ咥えてどこに行くんだい?それ、おいしいものではないよ。」
しまが行った先は、ネコが亡くなってひどく寂しがっておられるご家族のところ、そこにしまはMECATを置いて、再び「にゃ~ん」。
そこで目が覚めました。
不思議なことに、この夜、この夢をみたのは、ひとりだけではなく、翌朝、社内は大騒ぎになりました。
「そうか・・・そういうことか。お前、アタマいいからなぁ。さすがだ・・・。元気になれてよかったなぁ。よかったらこれからも、お前さんの知恵、苦しんでいる、困っている、悲しんでいる人のためにかしてくれよ。」
今まで私たちはMECATを「性能面」だけからしか観ていませんでした。そうじゃない。かわいがられているネコの毛を使うのが前提のMECAT、ならば、性能はもちろん「飼い主さんとしても」、満足して頂けるものを提供しなきゃならない。それはまた、独自のMECAT技術を持つ私たちにしかできないこと。まさにしまの「提案」でした。
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